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しきなみ短歌2月号より
白光集
● 孫 優ちゃん 埼玉岩槻 横山みつほ
つま先で立ちて両手を広げつつ三歳孫はトンボとなりぬ
椅子に立ち精一杯に口をあけ孫が歌うよあじさいの歌
孫の吹くしゃぼん玉は夕焼けの空を映して風に乗りゆく
群蛍集
● 伊豆の旅 埼玉 前川第二 浅尾 和子
伊豆の旅夫の遺影を胸にだき霧立ちのぼる山路を歩む
しみじみと夫思い出しカラオケで命くれない歌う伊豆の夜
真砂集
● 埼玉 前川 井田 誠一
雲月を脇役にしてそびえ立つマッターホルンを飽ず眺むる
夏過ぎて既に聞えぬ蝉の声木々の葉裏に空蝉をみる
飛雲集
● 浦和法人 篠田 喜弘
減量はバナナと水の朝食でものの見事にスリムなボディーに
青泉集
● せみ 越谷 大住 賢治
ひたすらに鳴ききり屍さらすともつとめ果たせしこの油蝉
あお向けに屍をさらし油蝉風に吹かれて大往生す
○評 油蝉の短歌二首に心引かれました。六年間の地中生活の後、
七年めの盛夏に羽化し、力の限り鳴ききりて往生したる油蝉。
人としての生き方を教えられた思いが致します。
● 父 浦和法人 浅野 博
父を看に週末ごとの日本海そぼ降る雨に波は灰色
帰るたびニッコリ微笑む父の顔遠路の疲れ消えてゆくなり
○評 遠くともお父上を毎週見舞われている作者の心境が風景に
にじみでている。
● 新郷 栗林 重夫
久々に古郷に来て見上ぐれば都会の空と高さの違う
● 松伏 岡田 愛子
河口湖に家族の揃い和を保ち孫の迷子できずな深まる
● 松伏 竹俣 吉康
さるすべり夏の終わりを色めきて花火の如く塀ごしに見ゆ
● 越谷 山下ヨシ子
言いたくば明日にしようと夫と来し道のり共に四十余年
● 越谷 米山 照子
法師蝉耳をすませば様様な鳴き方ありて九月尽日
● 浦和法人 小野寺文男
人と人の絆を思い父母と遠い祖先に感謝深まる
● 浦和法人 堀切 広子
残暑日の涼しき風に振り向けば我の後に人の過ぎ行く
● 浦和法人 志村 厳
秋空に想いをのせていわし雲大きくなれよ我子どもたち
● 浦和法人 小山 昭男
ホテルから眺める夜景極楽もあの通りかと思うたまゆら
● 浦和法人 荒井 康治
たわわなる青しぶ柿やむざんなり虫くい葉なく細枝にゆれ
● 浦和法人 國武 建明
安曇野の山は暮れゆき暗闇に川のせせらぎのみ聞こえくる
● 浦和法人 前田勝弘
赤き実をつけて紅葉花水木初秋の風にさらさらとゆる
● 大宮氷川 内海 頼子
お互いに笑顔で歩む歌づくりあの人この人声かけたくなる
● 西行田 清水義夫
さ庭辺に百日紅の咲誇り暑さ忘れるピンクの花は
● 西行田 金子袈裟巳
二重丸付けてやりたい安馬強し異国で頑張るモンゴルパワー
作成日時:2009年2月 1日 01:50
