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明日への指針
モーニングセミナー 講話より
『 苦難に挑戦、喜ばれて靴づくり 』
古河倫理法人会 田口精二
調子の良かった商売も、大型店の開店が続き、雲行きがあやしくなってきました。
奥が深い靴の仕事
二十数年前に靴の勉強を始めていました。靴の商売をしていながら勉強していない人がけっこう多いんです。
地元では、靴の事だったら一番よく知っている、一番出来るという事を意識して勉強を始めたわけです。
医学、人間工学、スポーツ医学、勉強しなくてはならないことがいっぱいあります。一足ずつ足にあっていなくてはなりません。靴の悩みは多方面から検討しなければ解決されません。
ドイツでの靴の研修会に参加して、プロとしての意識を学びました。今の店頭販売の靴屋さんの方法ですと、翌日から別の物を並べても商売ができてしまう。これは、プロではないと思うようになってきました。ドイツでは小さい町でオーダーメイドの靴屋さんがたくさんありました。
オーダーの靴で行こうと決心
当時、学校関係の商品も取り扱っていました。買いに来られたお客様との対応も簡単なものです。片や、オーダーの靴は、お客妻の要望を聞いて、最低でも四、五十分はかかります。子供の上履きを買いに来たお母さんの対応をしながらですと、オーダーのお客さんの対応は、話が途切れて仕事になりません。
研修会仲間に励まされて、オーダーの靴専門で行こうと決心しましたが、オーダーの注文は、月一足、売上げ三万円、やっていかれるだろうか。親からの駐車場を売って資金を作りましたが、瞬く間に無くなってしまいました。売上が伸びるか。資金が底をつくか、苦しい競争が始まりました。
お客様の喜びに励まされる
まだまだ順調とは言えませんが、先が見えて来ました。もう少しで大丈夫。と言いますのは、ほとんどのお客さんが「ありがとう」と言ってくれる。以前は端数の金額は、値切られていましたが。高額の商品でもきちんと額面どうりに、感謝の言葉を添えて払って頂ける。
ある年上のお客さんは、「靴を作ってもらえないと困るから先に死なないでおくれ」とまで言ってくれる。「もっと早くこの靴に会っていれば」とか、「この靴に出会えて良かった」と仕事冥利に尽きる喜びの言葉。やっていけるという自信となっています。
新興宗教と間違えられる
朝礼を始めたのが14年前、小山さんの所で習って、例の様に大きな声でやる。家内は反対。しかし、藁にもすがりたい私は、意を決して断行しました。
夫婦二人での朝礼を始めました。はじめは、二階で目立たないようにやっていました。丁度オウムの事件があって、子供や母親から、両親が新興宗教に狂ってしまった止めてくれということになり、それがもとで、長男は家出してしまいました。次男三男はもっと激しかった。
二階の目立たない所から次第に店に出て来まして、今は、店内で大きな声でやっています。表を通る人が何をやっているのか覗いていきますが、平気になりました。もう何処でやれといわれても即大丈夫です。
倫理ってすごいね
先日、長男が、「お父さんとお母さんは本当によく方向転換したね。倫理ってすごいね」と言ってくれました。
止めなくてよかった。大変な時に止めるのは誰でもできる。これは、自分の過去の姿だった。けれども、今度は止めない自分がいた。
この倫理と出会ったお陰で、強い自分、仲の良い夫婦になれたことを嬉しく思います。でなければ廃業、倒産、離婚していたでしょう。これらを乗り切れた自分がいた。
これからは、苦難が来ても、「ドンと来い」としっかりと受け止める覚悟が出来るようになりました。
※2009年2月18日朝、NHKテレビで朝礼の模様が紹介されました。
(シューズサロンタグチ代表)
作成日時:2009年4月 9日 06:42
