『気がつくと借金70億円』 クリーンテックシオガイ東京(株) 塩貝 博氏

気がつくと借金70億円

 

塩貝 博氏 平成2・3年の頃は、銀行がドンドン借りなさいと言って来る。返さなくていい、利息だけでいいという勢い。危険と思いながら頼まれて借りた。しかしバブルがはじけ一度利息を止めると態度が急変して早く返せ...。

 気が付いたら借金70億、鉄屑は競争値下げ、全く採算が採れない。日本がダメなら外国へと販路を向けると、通産省がLCを出さないという。日本の製鉄所で全量買うのだから輸出はまかりならぬ。ならば、メーカーの責任で高く買うべきだ。すると同業者が同調してきた。今度は、公正取引委員会から価格統制で逮捕する...ときた。一度刑務所の中を見たかったところだ、と応酬。

 平成七年には、ホームレスがあふれた。自分もあの中かと思ったが、家族も従業員も皆だと。これは冗談じゃない。頼まれた事やっただけじゃないか。

 生命保険ありますか。2・3億だ。それだけではとても間に合わない。居なくなれば形がつきますから大丈夫です。よく平気で言うね、オレに死ねということか。そんなこと言っていません。一人じゃ面白くない、あんた先に行ってくれ、使え使えというから借りたんだ。返すから辛抱しなよ...。こんなやり取りを繰り返していた。

 

 指導を受ける

 

 奥さんの言う事を聞きなさい。と指導された。

 聞きなさいというのは、言った通りにしなさいというのではないんですよ。

 「返せないが困ったな...、」と家内に言うと、「無一文で始まった商売だから、諦めて売っちゃえば」とアッサリと言われました。ナニこの野郎、オレがあんなに苦労して40年戦ってやっとここまで来て、最後になんで放り出さなくてはいけないんだ。

 喧嘩しててもしょうがない、聞きなさいというから聞いてみた。ああでもない、こうでもない、いろんなことを聞くようになったら、物が見え始めた。そういう考え方があったのか。家内から見るとこうだったんだなと分かる。ここが一番大切なポイントだった。聞いて、変えなくてはならない事は変えていく、全部は変えられない。何もかもうまくいかないと言う中で、これだけはやるべきだな、これだけは変えようかな。それで駅前清掃を始めた。

 

 駅前清掃の開始

 

 始めると素直になる。借金どうやって返そうか、考えてもどうにもならない事を考えても誰にも救ってもらえない。相談する場所もない。

 随時色々教えてくれたのは倫理法人会だけ。稼げない、家を明渡せとくる、明渡すほかない。事業も縮小、撤退を続ける。仕事の方は、息子が大胆に改革を進めてくれた。工場をバッサリと処分していく。自分では、とても出来ない。

 社員にも家族がいる、守らなくてはならない。「オレは頑張るから皆応援してくれと日常話した。」会社の中、労働組合の話も出ていましたが、それも消えてしまった。

 駅前清掃を始めて様子が変わってきた。会社の中のことも聞こえてきた。家内からグズグスいわれて言うことを聞くようになったら、色々な話が聞けるようになった。

 

 消えた大腸ガン

 

 その頃、大腸ガンで二回手術をしていた。再発して三回目の手術を控えていました。そんな時大量の下血がありました。でも駅前清掃を続けて検診日、下血の二日後でした。大量の下血がありました、と医者に報告して検診を受けると、何してたんですかと聞かれた。王子駅前を掃除してました。何で取ったんですか。ほうきです。違います、ガンを何処で取ったんですかという。ガンが全く消えてしまっていたのです。その後、この通り、今でも元気。

 

 実践が大切

 

 明るい挨拶をしなさい。両手をついて家内に挨拶、と指導された。

 家内の枕元へ行っておはようございます、今日一日よろしくお願いします。何だか空々しい...。

 所が、自分は、会社の中がどうして変わっていくのかが分からなかった。何を聞かれても、社員の言う事も「ハイ」と聞けるようになってくる。

 七ケ所倫理法人会を立ち上げた。不思議と条件が整ってくる。応援の人が出てくる。

 こうしているうちに、とうとう借金70億全部返してしまった。よくあんな事が出来たものだ。

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