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特別講演会

 

北部地区特別講演会

演題:「活かしあう 育てあう」 妙性寺住職 高橋宗寛和尚

 

 平成21年10月15日(木)PM6:30から8:00 熊谷文化創造館さくらめいと 月のホール において、「活かしあう 育てあう」と題して、臨済宗妙心寺派布教師 妙性寺住職 高橋宗寛和尚をお招きして、北部地区特別講演会を開催いたしました。

 

般若心経高橋宗寛.JPGの般若は智慧のこと、この智慧について学びました。

それまでは嫁が来ても、皆離れていってしまった岩手の大農家。この大農家の厳しい姑のもとに貧しい農家から高橋和尚の母は嫁いで来ました。母は農家の仕事に当たり前のように従事していましたが、姑の少しの気づかいが嬉しく、不思議と嫁姑の関係は良好でした。

 

和尚が小学校6年生の時、祖母が76歳で倒れました。次第に足腰が弱まり、ボケも始まり、和尚が中学1年生の頃には、孫の顔が分からないことや、やがて、父や食事をしたことも忘れるようになりました。  

そんな祖母を、母はおんぶして風呂に入れたり、床ずれ・おむつかぶれしないように献身的に8年間介護いたしました。この時の母は祖母にとってまさに観音様だった。学歴、知識、財産、名誉、社会的地位、全く関係なく、だれでも観音様になれる事を顕していました。

 

和尚は、農家の仕事をしながらの介護は並大抵のことではなかったのに、どうしてそこまでできたのか疑問に思っていました。祖母の葬儀の後、大学生だった和尚は母に聞いてみた。すると母は、「私がやったんじゃないんだよ、おばあさんがやらせてくれたんだよ」という答えでした。納得のいかない息子に、「お前には分からないかもね」と。

実は祖母が倒れた時に一族の前で母が呼ばれ、「母さん、私はあんたに世話してもらいたい」と、ちゃんとした挨拶があった。当然のことと思っていたが母は嬉しかった。それから、田んぼから様子を見に行くたびに、感謝で手を合わせる祖母の姿があり、義務と思っていた介護が「やってあげたい」に変わったという。

 

人は出会ってから、否応なく影響しあい、育てあう。ならば、どんな育てあいをしたらよいのでしょうか。良い方向に育てあうか、悪い方向に育てあうか。ほんのちょっと良い方向に向けていくのが「智慧」、般若の心なのです。人は誰でも仏様の種を持っている、どう育てあいするか、それは自分次第。

すべての事柄には原因があるから結果がある、良い結果だけつくれる人は絶対にいません。いい原因づくりをし続けるしかない。

そして、もう一つ、運は悪いけれども幸せだ、という生き方がある。不運に出あったならその不運をきっかけに幸福になり、幸運に出あったならば、その幸運をきっかけに幸福になっていく生き方を。そこにこそ、人生の智慧が輝いてくる。私たちにもそんな生き方が出来るのです。

 

100名を超える方にご来場いただき、一時間半にわたる感動の講演会となりました。

                                   (記 相原信夫)

作成日時:2010年1月 9日 22:43

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